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The Beatles「Now And Then」

イギリスの伝説的4人組ロックバンド、ザ・ビートルズが2023年にリリースした最後の新曲「Now And Then」。

ビートルズは1971年に既に解散していますが、主要メンバーである故ジョン・レノンが残したデモ音源に、残りのメンバーが演奏を加えて完成させた曲です。

デモ音源の音質が悪く、これまで修復困難とされていましたが、人工知能(AI)の技術が発展したことで、デモ音源からジョンのボーカルを、クリアな状態で取り出せるようになったとのこと。

これまでも録音技術の発展と共に、常に革新的な楽曲を製作してきた彼等ですが、「Now And Then」も、AI時代へのターニングポイントとなる重要な作品となるのかもしれません。

YouTubeなどで聴ける海賊盤のデモ音源から、カットされたパートがあることについて、SNSでは「ジョンの意向を汲んでいない」と、否定的な意見を述べている人もいるようです。

個人的には、デモ音源は明らかに未完成感があり、ジョンの歌唱にも迷いがあるように感じるため、批判を恐れずに楽曲構成を変更したのは、ポールの英断だったと考えています。(その方が、サビのメロディーが効果的に機能するはず)

いずれにせよ、これまでもジョンと数々の名曲を作り上げ、楽曲製作においては、きっと誰よりも彼を理解している、ポールがアレンジしたのですから、海賊盤と比較するのはナンセンスと言えるでしょう。

私はビートルズについて、単に4人のグループというよりも、ビートルズという「ひとつのまとまった存在」として捉えている気がします。

その存在を擬人化した「ビートルズ君」は、頭を食べ尽くされたアンパンマンのように「僕が君にあげられるものは、全部あげたから、これが最後だよ」と言っている気がして、少し感傷的にもなりました。

そう考えると、Now And Thenの歌詞は、「ビートルズ君」が私に語りかけているようにも聞こえてきます。

Now and then I miss you
ときどき君が恋しい

Oh now and then
いまも、そしてこれからも

I want you to be there for me
いつもそばにいて欲しい

Always to return to me
いつも僕のもとに帰ってきてね

ビートルズ最後の新曲「Now And Then」は、私が好きだったのは、ジョンでもポールでも、ジョージでもリンゴでもなく、やっぱり「ビートルズ君」だったと、あらためて気づかせてくれた、ビートルズの最後を飾る記念すべき一曲として、おすすめです。


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